近年は、一発肥料を使う生産者が増えているが、猛暑によって途中で肥料が切れてしまい、お米を太らせるための登熟期に栄養が不足し、葉色がさめる現象が増えている。また、登熟期の栄養失調による稲の夏バテは、高温障害や登熟不良につながり、収量低下や等級落ちが度々発生している。そんな時には、水口からの流し込みで、簡単に肥料が補給できる「らくらく施肥」がお勧めである。
暑さに負けない米作りには、らくらく施肥! サンアグロ株式会社
近年は、一発肥料を使う生産者が増えているが、猛暑によって途中で肥料が切れてしまい、お米を太らせるための登熟期に栄養が不足し、葉色がさめる現象が増えている。また、登熟期の栄養失調による稲の夏バテは、高温障害や登熟不良につながり、収量低下や等級落ちが度々発生している。そんな時には、水口からの流し込みで、簡単に肥料が補給できる「らくらく施肥」がお勧めである。
やってみれば意外に簡単!!「らくらく施肥」の手順
比重が一般的な化成肥料の半分程度でとても軽く、水にも素早く溶けるので水口から流し込むだけで水田全体に拡散する。
作業手順はとてもシンプル
- 水尻をしっかり止める(畦畔にネズミ穴など、漏水箇所が無いかも確認する)
- 流し込みを始める前に、ひたひた状態に水位を落とす
- 水口から入水を開始し、5分程度待つ(田んぼに水道(みずみち=水の流れ)ができるまで)
- 肥料袋の角をカットして、水口から肥料を流し込む(1袋あたり5分程度)
- 流し込みが終わっても入水を続け、水位を10センチ以上までたっぷり上げる
- 施肥後3~4日は落水をせず、田んぼには入らない
※水口が複数ある水田では、入水している水口の全てから流し込む
※水流の目安は、1時間で1センチ水位が上昇する程度。
※1ヘクタールなどの大型圃場 (ほじょう)では、2回程度に分けて流し込む。他の圃場を回りながら同時作業が可能。
【詳しい使用方法について】→リンクはこちら。
日本でも屈指の米産地である新潟県上越市で、数年前から「らくらく施肥」に取り組んでいる水稲農家の栗本さんと篠宮さん親子を取材した。
上越市は、約15年前から基盤整備が進み、1ヘクタール規模の水田が一面に広がっている。従来は、元肥を施用して夏場には穂肥を施用する慣行栽培を行っていたが、圃場の大型化に伴い追肥作業が難しいことから、一発肥料の普及も進んでいる。
重い動力散布機に肥料を積んで行う追肥作業は、想像できないほどの重労働だ。畦畔(けいはん)からの散布では圃場の真ん中まで肥料が行き届かない。圃場全体に施肥するには、圃場の中を何度も往復し、途中で肥料の注ぎ足しを何度も行う必要がある。若手生産者の栗本さんによると、動力散布機での追肥作業は、1ヘクタール当たり1時間以上は必要とのこと。「ましてや、これを真夏に行うのは、実質不可能ですよ」と栗本さんは語る。
そこで、地元の肥料会社の勧めで栗本さんが取り組んだのが、「らくらく施肥」による流し込みだ。
栗本さんの作業体系は、最初の水口に肥料を設置し、流し込みを始めたら次の圃場に移動して流し込みを行う。次から次に10枚の圃場を回り、最初の圃場に戻ったら2回目の流し込みを行う。栗本さんは「この方法であれば、10ヘクタールの追肥が半日で終わりますよ」と笑顔で語った。
取材した日もとても暑い日であったが、涼しい早朝から作業を開始して昼前には追肥が完了した。あとはしっかりと水を貯めるだけだ。暑い中で動力散布機を担ぐことを考えれば、極めて簡単な作業である。失敗をしないコツを聞くと「ただ流すだけだから、失敗のしようが無いでしょ」と篠宮さんは語った。
実際の作業ではポイントがいくつかあるが、慣れればとても簡単である。お問い合せは、サンアグロまたは販売代理店まで。
サンアグロ株式会社
住所 〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町17番10 日本橋小網町スクエアビル
TEL 0120-6969-23(フリーダイヤル)
【「らくらく施肥」について】リンク先はこちら
制作/日本農業新聞広報局