水稲 輪島市北部
輪島市の北部、町野町で水稲45ヘクタールを管理する農業生産法人粟蔵水稲は、田植えや稲刈りなどを手伝う期間雇用社員3人のうち、1人は市外に避難。1人は地震後の後片付けで負傷した。2人がいつ戻れるかは見通せないという。
崩れたあぜを補強する応急処置や苗などをそろえることと並んで、働き手の確保が急務となっている。宇羅さんは、3人いなければ「苗や設備がそろっても、面積を縮小せざるを得ない」と懸念する。
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町野町の稲作農家、川原伸章さん(46)は、正社員1人とパート、アルバイト4人が1月末で退職した。市外での避難中、「別の仕事も考えている」と話す従業員に配慮し、川原さんから退職を促したという。「無理に働いてもらうことはできない」と判断した。水稲33ヘクタールを栽培する川原さんにとって、各種作業を担当していた5人は欠かせない人材だった。農地の被害状況はまだ分かっていないが「栽培できる所があっても、人手のめどが立たなければ、作付けできるか分からない」と打ち明ける。
酪農・和牛繁殖 珠洲市
珠洲市で約130頭の酪農・和牛繁殖を営む松田徹郎さん(35)は、従業員5人のうち2人が退職。1人が県外に避難中で出勤できない状態だ。現在は松田さんを含む3人体制で、人数規模は地震前の半分。「このままの状況が続けば頭数を維持できなくなるかもしれない」と吐露する。
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